ようやく、焼き芋が恋しい季節になってきました。
でんぷんを深掘りしてることもあり、激ウマ焼き芋を作るポイントとその理由に関する話を大公開!
甘くなる理由
さつまいもを焼くと甘くなるのは、でんぷんが糖に変わるからです。
その役割を果たすのはアミラーゼ。
体の唾液とか膵液にある酵素と一緒です。
多少構造が違いますけど。
体内では37度で最大の働きをしますが、さつまいものアミラーゼは50~60度で最も活性化すると言われています。
ですから、この温度帯でじっくり保持すると最も甘くなります。
表面と内部で温度差が生じるので、そこらがノウハウでしょう。
数時間程度焼くと言われています。
私も以前1度トライしたのですが、かなり長時間焼きました。
少なくとも3時間はやったと思います。
他のイモ類にはさつまいもほどのアミラーゼは含まれていないので、加温しても甘くなりません。
しっとりする理由
しっとりするのは、甘くなるプロセスと同時に起こります。
加熱中にでんぷんに捕捉されていた水分が出てきます。
そしてでんぷんの構造は加熱により変わりゲル化します。
つまりでんぷんは糖化とゲル化を同時に受けます。
ゲル化のイメージは、片栗粉で固いとろみをつけたイメージが近いかもしれません。
それであの焼き芋のしっとり感が出てきます。
表面のカラメル化が最後の決め手
でんぷんが十分に糖化した後に、表面が180度くらいで焼きます。
すると適度に水分が抜けてもちっとした表面層のその最表面がカラメル化します。
もうたまらんね~~~
中毒性があります。
あそこだけ食べたいわ。
カラメル化した表面からしっとりした中心のグラデーションが最高です。
作る難点
さつまいもが甘くなるには時間が必要。
でんぷんが糖に変わる化学反応ですから仕方ありません。
これが難点です。
カラメル化するには高温にしないといけません。
以前、ホームセンターで石を購入してガスコンロで石焼いもを作ってみたところ、ナイスな焼き芋ができました。
しかし時間がかかった。
やはり美味しい焼き芋は手間暇かかるので、買うのが一番でしょう。
逆に言えば、極めたら仕事になりそう。
たぶん、きっと、そうでしょう。
ちなみに栗が甘くなるのも一緒の理屈です。
甘栗屋があるので、焼き芋屋も成り立つわな。
もうあるがな!